東京エクストリーム・ウォーク50kに出た話の続き。
前回の話はこちら
歩き始めてしばらくは、意外といけた。

足首と腰に違和感はあるものの、
35kmくらいまでは
悪くないペースで歩けていた。
普段は通り過ぎるだけの
道を足で歩くのは、
それはそれで楽しくて。
「こんなところに学習院大学が、
初等科ってことは
愛子さまも通ってたのね」
なんて発見もあって、
天気も良かったし、
写真を撮りながら歩いていた。
でも35kmを過ぎたあたりから、
じわじわと体が変わってきた。
信号で止まるたびに、
重だるくなった体を
再稼働させるのがしんどい。
青になって歩き出す、
また止まる、
また動かす。
その繰り返しが
どんどんきつくなっていく。
足が動くというより、
気合いで動かしている感じ。
途中休憩で別行動になった
Kくん夫婦と
30kmすぎで合流して、
4人で
「10時間台でゴールしよう」と
目標を揃えた。
行けるのかどうかも
わからないけど
ついていくしかない。
どれだけ信号待ちのロスがあるのか
わからないから、
歩けるときはとにかく
ペースを保って歩くだけ。
43km地点の
第2チェックポイントで計算すると、
10時間58分くらいのペース。
行けなくはないけど、
信号待ちロスが読めないから
余裕がほとんどないことがわかった。
皆確認することもなく
補給食を手にして、
休憩せず前へ進む。
信号待ちで補給食を食べる。
気持ちは
みんなで10時間台でのゴール
ここまでついていくのが
やっとだった私は
足を引っ張るとしたら自分だ
とわかっていた。
その後
築地大橋を渡る時、
夜空にドローンショーが広がっていた。
色や形を変えながら光が舞って、
すごくきれいだった。
夫もKくん夫妻も足を止めて写真を撮っている。
でも私は、止まらなかった。
3人の足を引っ張りたくなかった。
ここで止まったら10時間台が遠のく。
私が少しでも先に進むことが
最善だと思った。
「写真は後でもらえばいい」と、
ドローンを横目に歩みを進めた。
ひたすら前を向いて歩いた。
あの数分間が、
今回一番記憶に残っている場面だと思う。
つづきはこちら

